筆者は長年在職していた盲学校(視覚特別支援学校)で、パソコン購入の支援をして参りました。

「パソコン本体は何を選べば良いのでしょうか?」、「画面読み上げや画面拡大の支援ソフトウェアは何が良いのでしょうか」

そのようなご質問にお答えする上で、知っておきたいのが公的な支援制度と開発メーカーのサービスです。

国の制度として、日常生活用具の給付の品目に『情報通信支援用具』があります。これは障害によりパソコン利用が困難な方にその障害に応じた支援機器の購入の費用を補助する物です。

全国で一律に定められた基準額はなく、多くの自治体では申請限度額10万円、自己負担は1割という例が多いようです。

これまでは、パソコンのOSが変わるとそれまでのソフトウェアが使えなくなることを考慮し、給付の耐用年数を3年程度に設定することが多くありました。その都度、新しいソフトの購入が可能になっていたわけです。

近年のWindows10やMicrosoft365のサポートポリシーの変更により、様々なソフトウェアが継続利用のために、期間制限付きの定額課金サービス・いわゆるサブスクリプションを導入し、ソフトウェアを使い続けるために、利用する期間に応じた継続的な支払いが必要になっています。画面読み上げソフトの中にもサブスクリプションを導入する流れも出てきました。

今のところ、ソフトウェアの購入に対する補助をサブスクリプションに対応した物に変える事例は多くありませんが、現状を理解していただく働きかけを各自治体ごとにしていくことが必要になっています。お住まいの自治体での制度の現状をぜひお調べください。

一方、開発メーカーの独自の支援策も出始めています。

世界シェア1位のNVDA日本語版は、無償での利用が可能で、オフィシャルなサポートデスクも活動を始めています。追加の音声エンジンを安価で提供するサードパーティーが複数存在します。

日本シェア1位の高知システム開発はサブスクリプションの『ネオシリーズ』で、学生の個人ユーザーを対象に、自費購入からさらに半額にディスカウントしたプランを提供しています。また、一般のユーザーには給付制度が利用できない場合の自費購入割引サービスも提供しています。

ご利用になりたいサービスによって、スクリーンリーダーや、サードパーティー提供のソフトウェアをお選びになるのが良いでしょう。

お困りごとや、先進的な事例などお寄せいただければありがたいです。


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