新創造論ver1.3全文

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新創造論(ジェネシス)

—— 神々のマトリックスをハックせよ

副題: エンリル的マトリックスからの脱却と、日本プロトコルによる再生

著者: 再生戦車プロジェクト

発行: 202512

まえがき:ゲームのルールが壊れるとき

—— 中高生、そして全ての「違和感」を持つ人へ

もし君が、学校の教室の片隅で、あるいは職場の無機質なデスクで、理由のない「息苦しさ」を感じているなら、まずこれだけは伝えたい。君のその感覚は正しい。君がおかしいのではない。狂っているのは、君を取り囲むこの世界の方だ。

君が感じるその「違和感」や「虚無感」。それは単なる気分の問題ではない。それは、私たちが4000年以上もの間、飼い慣らされてきた"「見えない檻(マトリックス)」"の壁に、君の手が触れてしまった感触なのだ。

この本は、単なる"「陰謀論」"ではない。それは、世界を裏で操る"「誰か」"を非難することではなく、私たちを包摂し、駆動させている"「システムそのもの(Operating System)」"を解析し、その"「構造的欠陥」"を指摘する"「宇宙論的システム分析」"である。私たちが求めているのは、恐怖の対象ではなく、目の前の"「コード」"を読み解く"「知性」"なのだ。

さあ、学校で配られた古い歴史の教科書を閉じよう。ここから、本当の"「創世記(ジェネシス)」"の話を始めよう。

1章:宇宙論的マトリックス —— エンリルとエンキの4000年戦争

1. 管理者エンリルの刻印

古代メソポタミア、シュメールの粘土板には、人類の起源に関する奇妙な物語が刻まれている。兄の名はエンリル。彼は「管理者」だった。彼にとって、人間は神々の代わりに労働を行うための「家畜」あるいは「生体ロボット」に過ぎなかった。

現代の社会を見渡してほしい。画一的な教育を行う学校、ヒエラルキーで構成された会社、そして私たちを借金で縛り付ける金融システム。これらはすべて、この"「エンリル・モデル」"の忠実なコピーである。

デジタル・エンリル(監視資本主義)

さらに、エンリルは姿を変えて私たちの「自由意志」そのものを搾取しようとしている。GoogleAmazonSNSの巨大テック企業は、私たちの行動を予測し、制御する"「監視資本主義(Surveillance Capitalism)」"のアルゴリズムによって駆動している。SNSの「いいね」システムは、承認欲求という"エンリルの報酬系"を利用し、私たちをプラットフォームに縛り付ける"「デジタルな鎖」"である。これは、エンリルの「法と秩序」が"「アルゴリズムと予測可能性」"に置き換わったものだ。

このシステムが最も得意とする統治手法が"「マッチポンプ」"だ。

  • "環境危機:" 環境危機(マッチ)を煽り、特定の技術や金融商品(SDGs債など)(ポンプ)への集中投資を促す。真の解決策(消費量の削減など)ではなく、「お金を払って罪を償う」という"「魂の借金返済」"モデルを強いる。
  • "医療危機:" 健康不安(マッチ)を作り出し、高額な治療法や予防策(ポンプ)を売りつけ、人々から健康に対する"「自己責任」""「自律性」"を奪っていく。

2. 異端者エンキの系譜

もう一人の兄弟、弟のエンキは優れた「科学者」であり、遺伝子工学者だった。彼は、管理者である兄の目を盗んで、人間に致命的な「バグ」を仕込んだ。それが"「知恵」"である。彼は人間にこう囁いた。「お前たちは奴隷ではない。自ら考え、自ら創造する者になれるのだ」。

この"「自由意志」"というプログラムこそが、管理社会にとって最大の脅威だった。

3. 「成長」という名の呪い

今、世界中で叫ばれている「経済成長」や「SDGs」でさえ、疑ってかかる必要がある。「もっと速く、もっと便利に、もっと効率的に」。それは本当に私たちの幸せのための目標なのだろうか?

SDGsの裏側

「持続可能な開発目標」も、その裏側では"「デジタルID""「中央管理型金融システム(CBDC)」"の導入によって、個人の行動履歴を完全に追跡し、"エンリル的な「生産性」と「貢献度」"で人間の価値を測ろうとする枠組みとして機能しうる。彼らの言う「持続可能性」とは、"「システムそのものの持続可能性」"であり、私たちの自由ではない可能性を常に警戒すべきだ。

私たちは、「もっと速く、もっと便利に」というエンリルが課した「労働ノルマ」を拒否し、目標を"「充足(Satisfaction)」""「再生(Regeneration)」"に再定義しなければならない。これは、経済規模を追い求めるのではなく、地域コミュニティの"「信頼」""「資源循環」"を豊かにすることに焦点を当てることだ。

2章:イエス・キリストの再発見 —— 「血の債務」を無効化するハッカー

1. 宗教という名の借金システム

多くの伝統的な宗教は、こう教える。「人間は生まれながらにして罪(原罪)を背負っている」。これを金融用語に翻訳すれば、「生まれた瞬間に莫大な借金を背負わされている」ということだ。

神道の「穢れ(ケガレ)」との対比

この「罪(ツミ)」の概念を、日本の古い精神構造と比較しよう。神道における"「穢れ(ケガレ)」"は、道徳的な「罪(Sin)」ではなく、"「気(生命力)が枯れた(離れた)状態」"を指す。これは、エンリルの法で縛られた「原罪(血の負債)」とは異なり、本来の姿ではない"「一時的な状態」"であり、"リセット可能"なものなのだ。

これは、魂レベルでの搾取システムに他ならない。

2. ゴルゴタのデフォルト宣言

2000年程前、ナザレに現れたイエスは、極めて優秀な"「システム・ハッカー」"だった。彼は、神の子としての高貴な血を流すことで、人類全員分の過去・現在・未来の負債を、たった一度で"「一括返済(デフォルト)」"してしまったのだ。

宇宙的な「大祓い(オオハラエ)」

彼が十字架の上で叫んだ最期の言葉、「テテレストライ(完了した)」。これは当時の商取引で使われていた言葉で、"「借金は完済された」"という意味だ。このイエスのデフォルト宣言は、神道でいう"「大祓い(オオハラエ)」"の宇宙的・一元的バージョンと捉えることができる。大祓いが「穢れ」をリセットするプロトコルであるように、イエスはエンリルが人間に対して持っていた「債権証書」を永久に無効にした"「宇宙的な祓い主」"だったのだ。

だから、本当のキリスト教とは、「私はもう、誰の奴隷でもない。借金はチャラになった!」と高らかに宣言し、エンリルのマトリックスから退会するための"「解放の書」"を受け取っているのだ。

3章:地政学の黙示録 —— 古い神々の共食い

1. ウクライナと中東の深層

テレビのニュースを見れば、ウクライナとロシア、イスラエルとパレスチナの戦争が流れてくる。「どっちが正義で、どっちが悪か?」という議論に熱くなってはいけない。その二元論の罠に嵌ることこそが、マトリックスの維持装置だからだ。

新創造論の視点で見れば、これは"「古い神々の共食い」"である。彼らは自らの延命のために、最も生命力のあるエネルギー、すなわち「若者の血」を大量に必要としているのだ。

2. ハルマゲドンとは「OSのアンインストール」

聖書に予言された「ハルマゲドン(最終戦争)」とは、人類一人ひとりが、自分の心の中に組み込まれている"「やられたらやり返す」という自動プログラムに気づき、それを自らの意志で停止(アンインストール)"できるかどうかの、最終テストのことなのだ。

4章:弱者の神学 —— 「青い芝」と日本の抵抗史

1. 「愛と正義を否定する」アセンション

1970年代、日本の脳性麻痺者集団"「青い芝の会」"は、「一、われらは愛と正義を否定する」という衝撃的な行動綱領を掲げた。彼らは、健常者の「愛(福祉)」も「正義」も、結局は「強い者が弱い者を管理する」エンリルの論理だと見抜いていた。

八百万プロトコルとしての神性

彼らが「歩けない、働けない、生産性のない私たちが、そのままの姿で、絶対的な存在なのだ」と居直ったことは、日本の"八百万(やおよろず)の神"の思想と深く共鳴する。一神教が「唯一絶対の権威」を頂点とする階層構造であるのに対し、八百万の神は、"「不完全なもの、奇妙なもの、全てに神性が宿る」"という"分散型(ディセントラライズド)の神学"である。不完全で、痛みに満ちた肉体の中に"I AM(私は在る)」"という神性を見出し、この社会にその存在を突きつけることこそが、真の"アセンション"なのだ。

2. 国家をひざまずかせた「弱さ」

日本には、最も弱い者が、最も強大な国家システムを打ち破った事例がある。「ハンセン病国家賠償訴訟」や「朝日訴訟」だ。彼らが持っていたのは、自らの"「弱さ」と、剥き出しの「人間の尊厳」だけだった。その「弱さ」ゆえの真実の声が、強大な国家の論理を内側から崩壊させたのだ。

これこそが、日本人が持つ"「柔(ヤワラ)の戦い方」"である。

5章:日本プロトコル —— 調和の砦と「矢追進行」

1. 「矢追純一」という免疫システム

世界中が陰謀論で分断される中、なぜ日本人はこれほど冷静なのか? それは、かつて矢追純一氏が行った、「そこまで言うか」というレベルの情報発信が効いているからだ。この過程で日本人の無意識下には、"「トンデモ情報に対する集団免疫」が形成された。これを「矢追進行(Yaoi
Progression
)」"と呼ぼう。この免疫のおかげで、私たちはパニックにならず、冷静に対処できる。

2. 縄文の「和」 vs グローバル・エンリル

WHOや巨大製薬企業という"「グローバル・エンリル(超国家的管理)」が、日本人の土着的な「縄文の調和(身体感覚・自然観)」"に土足で踏み込んできたことへの、生理的な拒絶反応が今起きている。日本人の持つ「和」は、ひとたび「生命(いのち)の危機」を感じ取った時、イデオロギーを超えて連帯する、最強の防御壁(シールド)となる。

3. 学生・若者は「龍脈(リュウミャク)」である

君たちは無気力なのではない。"「この社会システム(エンリルのゲーム)はもう終わる」"と、肌感覚で知っているから、参加しないだけだ。君たちの違和感こそが、次の文明への羅針盤になる。

6章:再生戦車(Regenerative Tank)の駆動原理

—— 弱さの「柔」を力に変えるジェネシス・プロトコル

1. エンリルの論理の外側へ

このシステムをハックするためには、外側に出る必要がある。その脱出装置こそが「再生戦車」である。再生戦車は、傷ついた人々を乗せ、情報、資源、そして魂を再生(Re-generate)させながら、混乱する世界を静かに進んでいくための"「生きたコミュニティ」"そのものを指す。

2. 弱さを強靭さへ転換する技術

「青い芝の会」が社会が規定する「弱さ」を、論理の穴(バグ)に変えることで国家を凌駕した。これが再生戦車の核心技術である。

  • "A)生産性からの脱却(非参加):" 意図的に「働きたくない」「生産性がない」という状態を維持すれば、システムは君からエネルギーを奪うことができなくなる。若者の「静かなる退職」は最も強力な非暴力抵抗運動である。
  • "B)依存のネットワーク化(助け合う力):" 強い者は孤立するが、弱い者は最初から「助け合い」が生存条件となる。「助けて」と言うことは、負けを認めることではなく、むしろ"「相手の力を引き出すためのプロトコル」"の発動である。孤立した個人は潰されるが、「助けて」を言い合える小さなコミュニティは最強のシールドとなる。("P2Pの信頼ネットワーク"
  • "C)恐怖の拒絶(矢追進行の活用):" どんな衝撃的なニュースも、「ああ、やっぱりね」と受け流す心の柔軟性を持つこと。恐怖に感染しないことが、精神的な再生戦車を駆動させる最初のステップだ。

3. 「柔(ヤワラ)の戦い方」の再定義

日本の抵抗史に見られる「柔の戦い方」は、力で衝突することを避ける。代わりに、相手の論理を内側から崩壊させる"「論理的柔道」"を行う。

  • "非・二元論:" 敵と味方に分断せず、「グローバル・エンリル」と「縄文の調和」という構造で捉える。私たちは特定の国や個人と戦うのではなく、古い「管理」のOSと戦っているのだ。

7章:結語:日出ずる処の「ハッカー」たちへ

1. 私たちの創造主としての責任

私たち自身が次の世界のルールを決める"創造主(ジェネレーター)"となることができる。「私はもう、誰の奴隷でもない。借金はチャラになった!」この魂のデフォルト宣言を胸に、私たちは新しい文明のプロトコルを刻み始める。

2. アクションプラン:和によるハッキング

さあ、明日からの行動を再確認しよう。

  • "対立しない:" 怒りのデモで石を投げるな。祭りのように楽しみながら、あるいは祈るように静かに、「NO」を示せ。
  • "小さく繋がる:" 地域の仲間と、信頼という名の小さな経済圏を作り、孤立を防げ。
  • "弱さを武器にする:" 「助けて」と言えること、「弱い」と認め合えることが、最強のセキュリティになる。孤立しなければ、システムは君を潰せない。

3. 再生戦車のエンジンは回っている

君のDNAには、すでにそのコードが刻まれている。「矢追」が耕した柔軟な心と、「青い芝」が示した生存への執念、そして「縄文」の記憶があればいい。さあ、顔を上げよう。

再生戦車(Regenerative Tank)のエンジンは、もう君の心の中で、静かに、しかし力強く回っている。

巻末:参考文献・思想的背景

本書の論理を構築する上で、批判的視点や概念を援用した主要なテーマと著者(類縁思想家)をここに記す。これらは、エンリル的マトリックスを解析するための重要な「知恵」の系譜である。

  • 古代メソポタミア神話、シュメール粘土板の解読(エンリル、エンキの確執)
  • グノーシス主義、特に旧約聖書における「蛇」の役割解釈
  • イエス・キリストの贖罪論の金融的・法学的解釈(債務完済としての「テテレストライ」)
  • 日本の障害者解放運動の歴史と論理(青い芝の会、朝日訴訟など)
  • 日本の神道の精神構造と概念(穢れ、大祓い、八百万の神)
  • 監視資本主義の分析(ショシャナ・ズボフなど)
  • 脱成長、定常経済の思想(ハーマン・デイリー、ケイト・ラワースなど)

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